うさぴょんこどもクリニック

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小児アレルギー

小児アレルギー

当院では小児アレルギーの診療も行っております。
アレルギーとは、身体を守るために免疫が過剰に反応することで引き起こされ、かえって身体に害を及ぼしてしまうことを言います。

気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、アレルギー性鼻炎などが代表的な疾患です。

気管支喘息

気管支喘息とは、空気の通り道である気管支に、慢性的な炎症が生じている病気です。

気管支喘息のお子さんの多くはアレルギー素因のあるお子さんに生じます。特に、ダニに対してのアレルギーと関連していると考えられています。ダニをはじめとした、いろいろな物質を吸い込むと、その物質の蛋白に対して免疫反応を引き起こし、気道に慢性的な炎症を起こします。

その結果、気管支喘息のお子さんでは、気道が外部からの様々な刺激に対して過敏に反応しやすい状態(気道過敏性の亢進と言います)となります。

気道過敏性の亢進をベースとして、お子さんが風邪を引くと、気管支が過剰に反応を示し、①気管支平滑筋が収縮し気管支が狭くなる、②気管支の粘膜がむくみ、気管支の内腔が狭くなる、③分泌物が増加し気管支の内腔に詰まる、などの3つの要素で、咳や痰、喘鳴(ヒューヒュという呼吸音)、呼吸困難を生じるようになります(このような状態を「気管支喘息の発作」と言います)。

ぜんそく発作時の気管支

気管支喘息の好発年齢にあたる幼児期のお子さんは、年齢的に風邪をとてもひきやすい時期です。お子さんの気管支喘息発作の誘因として、ウイルスをはじめとした呼吸器感染症は最も頻度の高いものです。その他、気管支喘息発作を誘発する原因には、運動、気圧の変化、冷たい空気、受動喫煙などがあります。誘因にさらされる度に呼吸器症状を繰り返すのは、気管支喘息における特徴的な経過です。

このような気管支喘息発作を繰り返す場合は、発作時の治療はもちろんのことですが、発作が治まった後に発作を起こさないようにするための予防的な治療が重要になります。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能(表層は皮脂膜、その下は角層、顆粒層によって成り立っています)の中の皮脂膜が少なくなり、角層に水分を保持する力が弱くなるため、角層が乱れてめくりあがります。その角層の隙間からアレルゲン(アレルギー反応を引き起こす物質)が入り、かゆみの神経に刺激を与えることでかゆみが生じます。

また、角層の隙間から水分が蒸発して乾燥することも、かゆみを引き起こす原因になります。

アトピー性皮膚炎図

このような形でアレルゲンが皮膚から侵入し感作(アレルギーを起こしやすい状態になること)が成立すると、食物アレルギーが多くなることが指摘されています。アトピー性皮膚炎の治療としてのスキンケアは、アトピー性皮膚炎そのものだけではなく、食物アレルギーの予防にもなります。

また、『ステロイド、保湿剤を塗ってもよくならない』とおっしゃる患者さんの多くは、①毎日決められたようにしっかり薬を塗っていない、②皮膚の状態が悪い時は薬を塗るが、よくなったらすぐに止めてしまう、③塗り薬の量が少ない(場合によっては医師が適切な量を処方していない)、などの要因があります。

そのため、当院ではステロイド、保湿剤をしっかり塗って治療をすることをお勧めしています。

食物アレルギー

食物アレルギーは、食物に対するアレルギー反応を生じて発症する病気のことを指します。アレルギーを引き起こす原因物質を「アレルゲン」といいますが、食物アレルギーでは、食物に含まれる蛋白質の一部がアレルゲンになります。

原因として多いものは、鶏卵、乳製品、小麦などです。大部分は乳幼児期に症状を認めます。
一方で、年齢が上がっていくと、魚卵、ピーナッツ・ナッツ類、果物、ソバ、甲殻類などのアレルギーが多くなってきます。

食物アレルギーの原因食物の内訳
  • 新規発症の原因食物 (今井孝成、ほか. アレルギー. 2016;65:942-6より転載)
0歳 1歳 2-3歳 4-6歳 7-19歳 ≧20歳
1位 鶏卵
57.6%
鶏卵
39.1%
魚卵
20.2%
果物
16.5%
甲殻類
17.1%
小麦
38.0%
2位 牛乳
24.3%
魚卵
12.9%
鶏卵
13.9%
鶏卵
15.6%
果物
13.0%
魚類
13.0%
3位 小麦
12.7%
牛乳
10.1%
ピーナッツ
11.6%
ピーナッツ
11.0%
鶏卵
小麦
9.8%
甲殻類
10.0%
4位 ピーナッツ
7.9%
ナッツ類
11.0%
魚卵
ソバ
9.2%
果物
7.0%
5位 果物
6.0%
果物
8.7%
ソバ
8.9%
アレルギー表

食物アレルギーでは皮膚症状を生じることが多く、蕁麻疹や発疹などが認められます。皮膚以外にも粘膜に関連した症状が出現することもあります。人間の体のなかには消化管、呼吸器、眼、鼻などに粘膜が存在しており、食物アレルギーではこうした臓器に関連した症状が出現します。すなわち、下痢・嘔吐・腹痛、咳・ゼーゼー、喉のいがいがした感じ、眼の痒み、鼻水などの症状です。

さらに重篤な症状が出現すると、呼吸困難、血圧低下、意識障害などを生じることもあり、これらを「アナフィラキシー」と言います。

食物アレルギーの検査として、血液検査によるアレルギー検査がよく行われますが、小児アレルギー学会でも述べられているように、血液検査によるアレルギー検査は、食べられる食品でもしばしば陽性になってしまいます。最終的には、食物経口負荷試験といって、実際に被疑食品を食べて症状が出るかどうかを確認することが必要になります。また、食物アレルギーの原因だった食品をそろそろ食べられるようになったかの確認のためにも食物経口負荷試験が必要になります。

アレルギー性鼻炎

発熱

アレルギー性鼻炎とは、花粉やダニなどに対して身体が過敏に反応することによって、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどを生じるアレルギー疾患のことを指します。

アレルギー性鼻炎は季節性のものと通年性のものがあります。アレルギー性鼻炎そのもので生命の危機に瀕するということはありませんが、学業や仕事などの日常生活に大きな影響を与えることがあります。 治療としては、内服薬、点鼻薬、手術、アレルゲン免疫療法などがあります。症状にあわせて適切な治療方法を組み合わせつつ、アレルギーを起こさないように予防策を講じることも大切です。

最後に

かゆい、咳で苦しい、食べられない不便さをなくし、日々の生活を楽しむサポートができればと思います。アレルギーでお悩みのご家族様のお力になります。

また、当院での対応が難しいと判断される場合も、十分な診療が可能な医療機関へのご紹介および連携をとって対応いたしますので、ご相談ください。